あらぬものが肥料
高昌城の建築材料であるあの天日干しの方形土塊は、あのなかになにを混ぜてあるのか、粉砕して畑に撒いておけば、じつに有効な肥料になるそうだ。
農民たちは、城壁や建物の土煉瓦を崩し、車に積んでは自分たちの畑に運んで肥料とした。
大量運搬の輸送器具が発達していなかったのが、せめてもの幸いであったといわねばならない。
土煉瓦だけではない。
そのようにして造られた装飾品まで、畑のこやしにされてしまったのである。
千数百年の歴史をもった骨重品の肥料で、高梁や棉花がみのったわけだ。
現在、カラホージャは、「高昌故城」として、保存が講じられている。
そのあたりは、文物(文化遺産)管理の責任者がいて、遺跡を構成する物を、肥料にしないように、農民たちに教えている。